『ふしぎなナイフ』(中村牧江、林健造:作 福田隆義:絵 福音館書店)
~びっくりしゃっくりおどろきの世界へようこそ~
絵本の世界に不可能はない。
時空を超えて過去も未来も行ったり来たり。
土の中、水の中、ジャングルの中、
そう、できないことなんてないんだ・・・とわかっているんだが。
この本を読み聞かせたらこどもの口からまず間違いなく出てくるだ
「え~~~っ! うっそ~~~!!」
じつはこれが楽しみでこの本を選ぶのである。
先に自分が思いきり驚いて「やられた」
きっとだれかを驚かしてやりたくなるから。
表紙はなんの変哲もない普通の食卓用のナイフ。
ややおおきめ。
木のテーブルの上におかれている。
表紙をめくる。
背景のテーブルがなくなってナイフの絵だけ。(
で気づくんだが)
ページをめくると。
ふしぎなナイフが「まがる」(げっ??)
次のページ
「ねじれる」(ええっ??)
さらにふしぎなナイフは「おれる」・・・
「われる」・・・と続き、だんだんあり得ない度が高まっていく。
そしてとうとう最後には・・・!
たぶんあなたの予想したとおりです(笑)
さあ、お取り寄せいただいて早速確かめてください。
きっとその期待を裏切りません。
ただ読む方はたんたんと静かに、
どもの反応を楽しもう。
中頃からページをめくる前にこどもが先に予想して叫んだりするの
もまた楽しかったりする。
こんなに盛り上がる、うるさい読み聞かせもあり、かな。
あ、そうそう。最後に表紙をひろげて木のデスクに普通に戻った(
フがのってる絵を見せて現実に戻してあげることもお忘れなく。
しかし。これをつくったひとのアタマのやわらかさに敬服だ。
そう、絵本の世界に不可能はない。
だからとてつもなく楽しいのである。
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